風木部

溺愛「風と木の詩」

風と木の詩その28 第六章の前にこれまでのおさらい

こんにちは、akです。 気まぐれ更新の風と木の詩ですが、現在はこの物語はちょうど折り返し地点の辺りまで参りました。 さて、次なる第六章では舞台は再びラコンブラード学院に戻ります。 その前にちょっとこれまでを振り返ってみませう。 これまでのざっく…

風と木の詩その27 第五章セルジュ⑥

まるで導かれるようにアスランのピアノの前に立ったセルジュ。そのピアノを弾く事によってセルジュの深い悲しみは次第に癒されたのです。子爵家の後見人の肩書を得た伯母は、派手な社交パーティーを開催するようになりました。サロンの評判というのは女主人…

風と木の詩その26 第五章セルジュ⑤

父が亡くなり、祖父も去ると、セルジュは母と二人きりになりました。 やがて冬が訪れる頃になると、母はよく寝込むようになっていました。 セルジュにはお腹に赤ちゃんがいると嘘をついていましたが、結核に感染していたのです。 アスランのお父さんも亡く…

風と木の詩その25 第五章セルジュ④

───あれから二年の歳月が立ちました。アスランは父親になっていましたアスランはパイヴァと共にチロルの山村で暮らしていました。かつて、病気と闘うアスランの命をよみがえらせてくれた山々に見守られ、息子のセルジュを授かっていました。アスランはもうす…

風と木の詩その24 第五章セルジュ③

娼婦であるパイヴァと恋に落ちたアスラン。アスランはこの時18歳。父親のバトゥール子爵からパリの屋敷を譲られたばかりで、来年は大学に入学し、いずれは父の跡を継ぐ、その前途は洋々たるものでした。パイヴァは17歳でしたが、社交界の大物をパトロンに持…

風と木の詩その23 第五章セルジュ②

1865年10月。18歳のアスランはパリの屋敷を正式に相続しました。かわいいだんな様だね~この若すぎる当主に周囲からは不安の声もありました。でもアスランのお父さんは、優秀だけどいい子過ぎて世間ずれもしてない息子に、早くしっかりして欲しかったんじゃ…

風と木の詩その22 第五章セルジュ①

さて、今回からセルジュ編です。風と木の詩の主人公はジルベールだと思われてますが、主人公はセルジュです。セルジュは貴族なのに浅黒い肌を持つ、正義感の強い真っ直ぐな心の少年でした。セルジュはどんな幼少期を過ごしたのでしょうか?その前にセルジュ…