風木部

溺愛「風と木の詩」

風と木の詩その41 第六章陽炎⑬

「私も彼を愛してる」「きみには渡さない」それを知らせるためにここへ呼んだのだと、オーギュストは言いました。まるで人を寄せ付けない厳然とした様子にセルジュだけでなく読み手も言葉を失くしてしまう。なんかこう、この二人の間に誰かが入る隙などある…

風と木の詩その40 第六章陽炎⑫

突然二人に届いた、オーギュストからのマルセイユへの招待の手紙。 セルジュは少し迷いました。ジルベールが「嘘だよ・・・また・・・」って動揺し様子が変になったから。ジルベールを案ずるセルジュでしたが、ジルベールの心はと言えば既にマルセイユへと飛…

風と木の詩その39 第六章陽炎⑪

ご無沙汰しております。 いやー、夏休みに寮に残ったセルジュとジルベールが次第に心通わせていった前回。 ついに二人は結ばれるのかー!? との期待をヨソにして二人だけの楽しい夏を過ごしてましたね。 今回は、なんだかちょっぴりサスペンスタッチなんで…

風と木の詩その38 第六章陽炎⑩

夏休みが始まり生徒たちが帰宅していく中で、それぞれ事情があって家に帰れないセルジュとジルベールは寮で二人きりとなった。 誰もいない学校で静かに深まっていく二人の愛・・・ 思えばジルベールと同室となったばかりにセルジュはジルベールに振り回され…

風と木の詩その37 第六章陽炎⑨

セルジュが食堂にジルベールを連れて来た! 昨日はパスカルに「ジルベールとはもう距離を置くつもりだ」と宣言したばかりのセルジュでした。 それを聞いた時パスカルはそんな事がおまえに出来るのか?って顔をしていました。 ああ、昨日の今日なのに何とい…

風と木の詩その36 第六章陽炎⑧

前回のお話いかがでしたか? 自分から輪姦されるとわかっていて身を投げ出すジルベール、衝撃的でしたよね。 レオンハルトが「気が狂っている」と感じたのは、まともな神経を持つ者ならごく当たり前の反応に思います。 自分はジルベールが哀れになりました…

風と木の詩その35 第六章陽炎⑦

セルジュの腕の怪我はたいした事なく2週間も安静にしてればいいそうです。 更新が滞りましてすまんかった。 前回どんな話だったか覚えてる? オーギュのお膳立てでセルジュの為にサロンコンサートが開かれたのに、腕を怪我してて満足に弾けなかったんだね。…