第七章 アニュス・デイ 始まり始まり~ 二人だけの世界を持つようになったセルジュとジルベール。 ジルベールはとても落ち着き、二人は充実した学校生活を送るようになりました。 よかったのお ある日、手紙を渡そうとする上級生をジルベールは突っぱねるので…
なんつーか、BLを見慣れた我々から見ると、セルジュのためらう感覚がちょっと違和感。 あんなに何度もキスしてるくせに本番はNGってわからんのお。 さて、カールのいる監督生室にやって来たセルジュです。 痛々しい姿はジルベールとの諍いでひっかかれた傷が…
あれから二週間、脱走事件は誰にもバレる事なく、秋は深まっていきました──── セルジュは、カールとパスカルにジルベールの事を相談していましたのよ。 ジルベールを連れ戻しはしたものの、彼の行動に頭を悩ませてると言うのです。 たとえば朝なかなか起きな…
ジルベールの叔父貴が婚約したんだって・・・相手はさる子爵家ゆかりの少女らしい・・・ セルジュは食堂でそう小耳に挟み「そんな馬鹿な」と愕然としながら、先ほどクルトから手渡された手紙を思い出し確認してみるのです。 手紙はやはりアンジェリンからで…
よう、セルジュ・バトゥールおまえに話があるんだ 部屋替えは月末までお互いよく考えてみよう、とワッツ先生は言ってたけど、ジルベールと同部屋になる事はあくまで拒絶する奴らでした。 セルジュだって、こんな奴らとジルベールがうまくやれるとは思ってい…
この二人は一体いつ結ばれるのだろうか。 結ばれる日など永遠に来ないのではないか。 そう思ってしまうほどここまで長かったのお。 けど時間経過で言えば、セルジュがラコンブラード学院に編入して来たのは1880年の11月で現在は1881年の9月、新学期が始まる…
「私も彼を愛してる」「きみには渡さない」それを知らせるためにここへ呼んだのだと、オーギュストは言いました。まるで人を寄せ付けない厳然とした様子にセルジュだけでなく読み手も言葉を失くしてしまう。なんかこう、この二人の間に誰かが入る隙などある…