風木部

溺愛「風と木の詩」

01 風と木の詩その54 第八章ラ・ヴィ・アン・ローズ①

セルジュとジルベールはパリにいました。 リュクサンブール公園から程近いホテルの部屋の窓から外を眺めながら、ジルベールは雨があがったとセルジュに話しかけます。 外に出ようよ。 でもセルジュは浮かぬ顔で曖昧な返事をするだけ。 セルジュは問題を抱え…

風と木の詩その53 第七章アニュス・デイ⑦

これが最後の演奏になるかもしれないと、万感の思いを込めルーシュ教授の前でピアノを弾くセルジュ。 ルイ・レネとワッツも見守っています。 ルイ・レネはセルジュのピアノを聞いてるうちに、なんだかアスランの事が思いだされつい涙ぐんでしまうのでした。 …

風と木の詩その52 第七章アニュス・デイ⑥

雪の降りしきるバルコニーで二人は抱き合いました。 しかしジルベールは会いたさだけで危険を犯してここまで来たわけではなかったのです。 ジルベールは死のうと言ってナイフを2本携えてきたのです。 死ぬなんて、セルジュは考えてもみない事でした。 でもジ…

風と木の詩その51 第七章アニュス・デイ⑤

オーギュストはジルベールの叔父ではなく実の父だった・・・!! ジルベールからそう聞かされたセルジュは驚きと共に怒りにうち震えてしまう。 ジルベールの方は意外にも冷静で、まあ身も心も捧げ愛してきた人が父親だったんですから、予想だにしない出来事…

風と木の詩その50 第七章アニュス・デイ④

前回はジュールがいい仕事したので、あんなに恐ろしかったアダムの影は跡形もなく消えてしまいました。 皮肉にもあの一件のせいでジルベールはセルジュの友人たちと打ち解け、セルジュ以外の人とも大体フツーに話せるようになりましたのよ。 ジルベールはい…

風と木の詩その49 第七章アニュス・デイ③

セルジュは森の中へ分け入りやっとジルベールを見つけ出しました。 けれどジルベールは寒い中を薄物一枚羽織っただけの尋常じゃない姿で、まるで風と戯れているような虚ろで儚い様子なのでした。 突然目の前にセルジュが現れ驚いたジルベールは身を翻して逃…

風と木の詩その48 第七章アニュス・デイ②

さて、カールの下宿に泊めてもらったセルジュですが、酔ってぶっ倒れたので自分が何をしゃべったのかよく覚えていない事がその後判明( ̄□ ̄;)!! 迷惑かけたからカールに謝らなくちゃって、あんたねえ あんな大変な事を打ち明けられたカールはそうとう悩んじ…