セルジュは森の中へ分け入りやっとジルベールを見つけ出しました。
けれどジルベールは寒い中を薄物一枚羽織っただけの尋常じゃない姿で、まるで風と戯れているような虚ろで儚い様子なのでした。
突然目の前にセルジュが現れ驚いたジルベールは身を翻して逃げようとします。
ジルベール!
逃げないで!
ホントにドラマチックに盛り上げるのうまいのお
もういいんだ
全部わかった
・・・・僕が悪かったんだ
・・・・僕は多分・・・ヤツら以上にきみを苦しめたろう(セルジュ涙声)
すべてを知り自分が間違ってたとわかったセルジュはジルベールに真摯に謝るのでした。
けどセルジュの身を案じるジルベールは一刻も早くセルジュから離れねばと走って逃げてしまいます。
慌てて追いかけるセルジュ・・・
こんな時女の子ならすぐ追いつくのになー、やっぱり男の子同士だと逃げるのも追うのもかなりの運動量だと思うのよ~
どうでもいい文章
まあちょうどジルベールがアダムたちに遭遇して取り押さえられてしまったのでセルジュは追いつく事ができました。
いよいよアダムと対決するセルジュ───
セルジュはビビっては負けだと精一杯の強気で出て、ジルベールを離せとハッキリと言ってのけます。

しかしさすがにこの者が瘴気を放つ禍々しい奴だという事をわかってますから、もう腕の一本や二本やる覚悟でズバズバ言ってやるセルジュ。
かっこよ

たった一人に大勢で寄ってたかって、セルジュはボロボロにやられてしまいます。
しかしセルジュは自分の不甲斐なさに今は殴られたい気持ちだったかもしれません。
ジルベールだってこんな風にヒドイ目に合い、しかも彼の場合は性暴力まで受けていたのだから。
それも自分のために。
アダムたちがやっと去り小雨が降り出します。
後に残ったのは怪我して横たわるセルジュとただ茫然とするジルベール。
セルジュのあまりの深手にジルベールは声もなく震えながら近寄ります。
セルジュが虫の息でジルベールの名を呼び、また謝り、そして気を失ってしまうと、やっと現実に帰ったようにセルジュと呼ぶのでした。

ワッツに知らせに必死で走ったのね。
ほぼ全裸で。
このパターン前にもあったよね。
セルジュが倒れてると無言でワッツに知らせに来たのよね。
ガラスを割るとか乱暴すぎだけど緊急だから、ワッツもすぐに気づいて外へ駆けだします。
本当に腕が折れてたセルジュ。
あまりの重傷に医務室前には何があったんだと生徒たちが集まり、ワッツは誰にやられたんだとセルジュを問い詰めようとします。
しかしセルジュは悪かったのは自分で当然の報いなのだと言うばかりで相手の名を明かさずワッツを憤慨させます。
そして秘かにカールとパスカルを呼んで自分が動けるようになるまでジルベールを見てほしいと頼むのでした。

怪我のショックによる貧血で一時的に目が見えないセルジュは、何度も何度もジルベールが側にいる事を確認していました。
大怪我を負い、全部自分が悪かったのだとジルベールに謝り、もう二度とこんな事にはさせないからと約束して───
何もかもすべてを引き受けようとするセルジュ。
しかしジルベールは、これだけですむわけがないと不穏な気持ちで怯えていました。
ヤツらがあきらめるはずない、と───

───ジルベールが爆誕して15回目の誕生日。
プレゼントの中身は蛙( ´艸`)
こんな素敵な誕生日はジルベールには今までなかった事でしょう。
ちょうど一年前は、セルジュはパスカルの家に招かれて一年後にこんな事になるとは思いもよらずにいました。
ジルベールはあの頃、あんなにも会いたかったオーギュに会えない悲しみと怒りで心が引き裂かれてしまった事。
食べる事も眠る事もできない異常な精神状態に苦しみ、セルジュに抱きしめて一緒に寝てほしいと懇願した夜。
さて現在の進捗状況は、この作品のコミックス版は複数の出版社から出ていますが17巻完結のものだと14巻のあたり、9巻完結のものだと8巻あたりにおります。
そして連載漫画あるあるですが、これだけ連載してても作中の時間経過はまだ1年ちょっとでございますね。
フーっ
たった一年間でどんだけ事件が起こった事か。

セルジュは授業に出られるようになるまで一か月も医務室にいて、その間友人たちがジルベールを守りながら面倒みてくれてたのです。
やっとジルベールの元へ戻れる日、二人は喜びのあまり駆け寄ります。

そしてハグ♡
もう人目もはばからない抱擁に、羞恥で目を逸らす者、何を思うかじっと見つめる者さまざまでございます。
その中にはセバスチャンもいて、上級生に混じって懸命にジルベールを護衛したらしい。
だが、手放しで喜ぶわけにはいきませんでした。

この学校の生徒の大多数は二人の関係を白眼視しております。
アダムは普段は目立たぬ生徒を装い影で陰湿な悪事を働く。
生徒たちに混ざり虎視眈々と狙っているわけです。
だから陽のあたる場所にいようと作戦を立てますが、ちょっとでもスキを見せると襲ってくるため(怖すぎ)気の休まる間もありません。
まずジルベールが弱気になり始め、こんな思いをするくらいなら自分をくれてやるとか言い出すのでセルジュが叱ります。

このまま防戦一方では話にならぬと相談している時、カールがロスマリネに頼んだらどうかと言い出します。
いやいや頼むならジュールでしょ、とセバスチャンが言い出すわけです。
かしこい
みんなジルベールを渡すまいとして闘っている。
しかしながら当のジルベールは、闘っている相手はアダムじゃなくオーギュストなのだという事を知っていました。
セルジュはルイ・レネとワッツから呼び出されます。
セルジュが不良から追い回されてるという噂は先生たちにも知れ渡り、その原因がジルベールとの交際にあるというのでルーシュ教授は心配のあまり寝込んでしまったのです。
「二人の関係はみんなが言うように特別な仲なのか?」
ワッツが聞きたがるのはもうこればかり。

セルジュはハッキリと特別な仲だと認めます。
冷静なルイ・レネは、セルジュはまだ若いのだから他にやらねばならない事がたくさんあるはずだと言います。
でも自分はピアノだって勉強だって人一倍頑張っている。悪影響などない。
だからもう少し見守ってくれればジルベールは一人でやっていけるんだ。
セルジュはそう言いますが、それは方便で、内心では「僕は彼が好きだ。彼を離さない」と思っておるのです。

ルイ・レネと比較するとワッツは幼稚に見えてしまいますが、先生と生徒の垣根を越えてセルジュを心配しているからこその行動なんですよね。
セルジュもそれはわかっていて、ルイ・レネに対する時とワッツに対する時では態度を使い分けていますね。
自分を心配してくれるワッツの気持ちは有難いけど。
正しいと思う方向へ歩いてみたい、後悔したくない、父のように堂々と死ねたらいい、セルジュはそう思っていました。
一方、ジルベールはジュールを訪ねて行きますが、ロスマリネに先に知られ追い返されてしまいます。
なぜジルベールがジュールを訪ねてきたのか、ロスマリネは訝しく思います。
しかしジルベールの姿はそのまま消えてしまったのです。

ジルベールはジュールが、あのアダムを沈黙させるほど不良たちに顔が利く事を初めて知りました。
ロスマリネと違って地味に見えるあのジュールが落ちぶれ貴族の茶ばかり召してるあのジュールが、学院内で総監をも上回る隠然たる実力を持っていたのです。
って、ジルベール知らなかったのかー