アメブロ「腐女子の品格」で書いていた風と木の詩の記事は、すべてコチラに引っ越しました。 その1から読めますんで、読んでやってくださいな。
ああ長かった二人の物語も、もうじきに終わります。 前回で、ジルベールがボナールと再会した事は二人にとっては転機でもありました。 もうセルジュには荷が重すぎるよっ。 たとえジルベールをボナールに託したとて誰がセルジュを責めるでしょうか。 でもジ…
しんしんと降り積もる雪の中でジルベールはボナールと再会したのです。 この人はまあジルベールとは知らずに声をかけてきて、少年相手に今だにそういう犯罪まがいな事をしてるのだろか。 しかしまあ今この場でボナールに会えたのは神のご加護か天祐か。 凍え…
読者諸姉よ、自分そろそろ書くのがつらくなって参りました。 この二人に穏やかな幸せは来るんだろうか。 思えばラコンブラード学院にいた頃はよかったなあ。 二人はもっと輝いてた気がする。 舞台となる学院の、聖堂や、寄宿舎や、古びた温室(ギムナジウム…
セルジュがうれしそうに駆けてくる。 この知らせを早くジルベールに聞かせたくて。 セルジュはジョルジュ・ドレステのピアノ教室の助手の仕事を得たのです。 もちろん、セルジュにホの字の娘のマレリーの口利きがあったからではありますが。 でもうれしそう…
「今夜仕事がひけたらこの場所へ来い」 ダルニーニはジルベールに紙片を渡しました。 自分の身に危険が切迫しているのをジルベールは感じました。 それゆえに自分の仕事が終わってもいつまでも帰らずにセルジュの近くにいたのです。 セルジュはその様子が妙…
店の同僚からのイジメにより、ずぶ濡れになって馬車を探したセルジュは雨の中で倒れてしまいます。 セルジュはメンタル強いし、体力だってあるのに。 よっぽど心身共に疲れ果ててしまったんだろう。 まあこうなりますよね。 若いし世の中を知らないし生きて…
セルジュが仕事に出てしまうと独りぼっちで部屋に残されるジルベール。 そりゃあ退屈だよねー、こんななんにもない汚い部屋でセルジュが帰ってくるのをただ待ってるなんて・・・ セルジュもその気持ちはよくわかるけど、だからってジルベールが自分と同じよ…
あの人が わたしを胸に抱いてくれる時 すべての事が忘れられる あの人さえわたしを満たしてくれるなら あなたの愛の言葉が わたしのラ・ヴィ・アン・ローズ あなたゆえにわたしがいて わたしゆえにあなたが在る ラ・ヴィ・アン・ローズ あの人はそう言ってや…
セルジュとジルベールはパリにいました。 リュクサンブール公園から程近いホテルの部屋の窓から外を眺めながら、ジルベールは雨があがったとセルジュに話しかけます。 外に出ようよ。 でもセルジュは浮かぬ顔で曖昧な返事をするだけ。 セルジュは問題を抱え…
これが最後の演奏になるかもしれないと、万感の思いを込めルーシュ教授の前でピアノを弾くセルジュ。 ルイ・レネとワッツも見守っています。 ルイ・レネはセルジュのピアノを聞いてるうちに、なんだかアスランの事が思いだされつい涙ぐんでしまうのでした。 …
雪の降りしきるバルコニーで二人は抱き合いました。 しかしジルベールは会いたさだけで危険を犯してここまで来たわけではなかったのです。 ジルベールは死のうと言ってナイフを2本携えてきたのです。 死ぬなんて、セルジュは考えてもみない事でした。 でもジ…
オーギュストはジルベールの叔父ではなく実の父だった・・・!! ジルベールからそう聞かされたセルジュは驚きと共に怒りにうち震えてしまう。 ジルベールの方は意外にも冷静で、まあ身も心も捧げ愛してきた人が父親だったんですから、予想だにしない出来事…
前回はジュールがいい仕事したので、あんなに恐ろしかったアダムの影は跡形もなく消えてしまいました。 皮肉にもあの一件のせいでジルベールはセルジュの友人たちと打ち解け、セルジュ以外の人とも大体フツーに話せるようになりましたのよ。 ジルベールはい…
セルジュは森の中へ分け入りやっとジルベールを見つけ出しました。 けれどジルベールは寒い中を薄物一枚羽織っただけの尋常じゃない姿で、まるで風と戯れているような虚ろで儚い様子なのでした。 突然目の前にセルジュが現れ驚いたジルベールは身を翻して逃…
さて、カールの下宿に泊めてもらったセルジュですが、酔ってぶっ倒れたので自分が何をしゃべったのかよく覚えていない事がその後判明( ̄□ ̄;)!! 迷惑かけたからカールに謝らなくちゃって、あんたねえ あんな大変な事を打ち明けられたカールはそうとう悩んじ…
第七章 アニュス・デイ 始まり始まり~ 二人だけの世界を持つようになったセルジュとジルベール。 ジルベールはとても落ち着き、二人は充実した学校生活を送るようになりました。 よかったのお ある日、手紙を渡そうとする上級生をジルベールは突っぱねるので…
なんつーか、BLを見慣れた我々から見ると、セルジュのためらう感覚がちょっと違和感。 あんなに何度もキスしてるくせに本番はNGってわからんのお。 さて、カールのいる監督生室にやって来たセルジュです。 痛々しい姿はジルベールとの諍いでひっかかれた傷が…
あれから二週間、脱走事件は誰にもバレる事なく、秋は深まっていきました──── セルジュは、カールとパスカルにジルベールの事を相談していましたのよ。 ジルベールを連れ戻しはしたものの、彼の行動に頭を悩ませてると言うのです。 たとえば朝なかなか起きな…
ジルベールの叔父貴が婚約したんだって・・・相手はさる子爵家ゆかりの少女らしい・・・ セルジュは食堂でそう小耳に挟み「そんな馬鹿な」と愕然としながら、先ほどクルトから手渡された手紙を思い出し確認してみるのです。 手紙はやはりアンジェリンからで…
よう、セルジュ・バトゥールおまえに話があるんだ 部屋替えは月末までお互いよく考えてみよう、とワッツ先生は言ってたけど、ジルベールと同部屋になる事はあくまで拒絶する奴らでした。 セルジュだって、こんな奴らとジルベールがうまくやれるとは思ってい…
この二人は一体いつ結ばれるのだろうか。 結ばれる日など永遠に来ないのではないか。 そう思ってしまうほどここまで長かったのお。 けど時間経過で言えば、セルジュがラコンブラード学院に編入して来たのは1880年の11月で現在は1881年の9月、新学期が始まる…
「私も彼を愛してる」「きみには渡さない」それを知らせるためにここへ呼んだのだと、オーギュストは言いました。まるで人を寄せ付けない厳然とした様子にセルジュだけでなく読み手も言葉を失くしてしまう。なんかこう、この二人の間に誰かが入る隙などある…
突然二人に届いた、オーギュストからのマルセイユへの招待の手紙。 セルジュは少し迷いました。ジルベールが「嘘だよ・・・また・・・」って動揺し様子が変になったから。ジルベールを案ずるセルジュでしたが、ジルベールの心はと言えば既にマルセイユへと飛…
ご無沙汰しております。 いやー、夏休みに寮に残ったセルジュとジルベールが次第に心通わせていった前回。 ついに二人は結ばれるのかー!? との期待をヨソにして二人だけの楽しい夏を過ごしてましたね。 今回は、なんだかちょっぴりサスペンスタッチなんで…
夏休みが始まり生徒たちが帰宅していく中で、それぞれ事情があって家に帰れないセルジュとジルベールは寮で二人きりとなった。 誰もいない学校で静かに深まっていく二人の愛・・・ 思えばジルベールと同室となったばかりにセルジュはジルベールに振り回され…
セルジュが食堂にジルベールを連れて来た! 昨日はパスカルに「ジルベールとはもう距離を置くつもりだ」と宣言したばかりのセルジュでした。 それを聞いた時パスカルはそんな事がおまえに出来るのか?って顔をしていました。 ああ、昨日の今日なのに何とい…
前回のお話いかがでしたか? 自分から輪姦されるとわかっていて身を投げ出すジルベール、衝撃的でしたよね。 レオンハルトが「気が狂っている」と感じたのは、まともな神経を持つ者ならごく当たり前の反応に思います。 自分はジルベールが哀れになりました…
セルジュの腕の怪我はたいした事なく2週間も安静にしてればいいそうです。 更新が滞りましてすまんかった。 前回どんな話だったか覚えてる? オーギュのお膳立てでセルジュの為にサロンコンサートが開かれたのに、腕を怪我してて満足に弾けなかったんだね。…
セルジュは院長先生から、オーギュストがセルジュの為に友人の音楽院教授をパリから連れてきていると聞かされます。 演奏会・・・そんな突然! 急に言われたって困るよね。 戸惑うセルジュに院長先生は、君の将来にとって幸運な事だとか、父上の名誉回復(ア…