風木部

溺愛「風と木の詩」

風と木の詩その19 第四章ジルベール⑦

オーギュが結婚?オーギュストが結婚する、という噂話を立ち聞きしてしまったジルベールは、とてもショックを受けます。あくまでも噂話なんだけどね。しかしジルベールにとっては、オーギュストが誰かに奪い取られてしまうようで、とても我慢できない事でし…

風と木の詩その18 第四章ジルベール⑥

1877年夏。オーギュストとジルベールはパリにやって来ました。パリの華やかさにワクワクするジルベール19世紀半ばまでは、パリの住民は信じられない事に汚水や生ゴミや排泄物などを道路に捨ててたそうで、パリは臭くて汚い不衛生な街でした。コレラなんかも…

風と木の詩その17 第四章 ジルベール⑤

海の天使(ケルビム・デ・ラメール)城 1877年、ジルベール10歳 知る前は怖いけど知ってしまえば、なあんだって思うもの。 それは性。 すべてを知り尽くしてるジルベールにとっては、大人への恐れなど何ほどの事もありません。 純真な子供の振りをするアンフ…

風と木の詩その16 第四章ジルベール④

まだ子供だっていうのに、恐ろしい事にボナールにレイプされショックで放心状態のジルベール。憐れな姿で戻って来たジルベールにオーギュストの態度は冷たい。あんまりだこの最悪の事態は予定調和でしょう。ボナールは危険だと執事も危ぶんでいたのに、警戒…

風と木の詩その15 第四章 ジルベール③

ジャン・ピエール・ボナール男爵は彫刻家であり、ショタが好きな男色家です。ジルベールがオーギュストに逆らい当主の権限で滞在を許してしまった為に、この危険な男はジルベールに熱中して付きっきりになります。子供を扱うのも上手いのかもしれない。乗馬…

風と木の詩その14 第四章 ジルベール②

1874年、この年ジルベールは7歳になりました。絢爛豪華な海の天使城で、寝たい時寝て起きたい時に起き、衣服もろくに着けず動物のように自堕落に暮らしていました。生まれてから誰にもかえりみられる事のなかったジルベールにとって、初めて出来た家族(と言…

風と木の詩その13 第四章 ジルベール①

作者の過去のインタビューなど読みますと、連載当初ジルベールは読者から嫌われてしまったらしいですな。わがまま過ぎるとか、自由奔放過ぎるとか言われて。なんかわかるわ。風と木の詩はセルジュを主人公に据えてますが、作者が心底描きたかったキャラクタ…